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五味記者の謝罪文を検証する



 2003年5月1日午後6時20分ごろ(日本時間2日午前0時20分)、ヨルダンのアンマン国際空港で、毎日新聞の五味宏基記者が「戦地のお土産」として、飛行機に持ち込もうとした不発弾が、荷物検査中に爆発。空港警備員のアリ・サルハンさんが即死した他、多数の空港警備員や旅行客が重軽傷を負うという最悪の事件でした。

現場画像1
現場画像2
現場画像3
被害者を見舞うアブドラ2世ヨルダン国王

 この事件について毎日新聞は、五味記者が書いた謝罪文を、2週間後の5月14日の朝刊に掲載しました。

 このサイトは、その掲載された謝罪文の改竄を匂わせる怪しい部分を指摘するという目的で作られました。




※IE6でしか動作確認をしていません。
※以下、長々と検証していますが、テレビ東京に流れた画像(コレ)のおかげで、何が隠されていたのかが既に判明しています。追記1 追記2を参照してください。



【INDEX】

1 三種類の謝罪文
現地画像
紙面画像
テキスト版

2 怪しいポイント
2-1.スペースの日付と本文の日付が一致しない
2-2.部長の「部」?
2-3.テキストでは削除された部分
2-4.抹殺された2行
2-5.[この度は〜]の前に改竄の跡
2-6.左に寄せられたタイトル

3 まとめ

「現地画像」の最初の2行をタイトルで上書き?
[この度は]の前にあった部分を空白に?
別の所から取ってきた五味記者の署名を貼り付け?
何が隠蔽されたのか

4 雑文




1.三種類の謝罪文

 現在(5月16日)までに、謝罪文の画像及び文面が3種類公開されています。

○現地画像

 まずはこちらをご覧下さい。13日、毎日新聞社の伊藤次局長が、五味記者の謝罪文をヨルダンで公開した時の様子です

謝罪文を公開する毎日新聞次局長
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030514-01322376-jijp-dom.view-001から引用)

画像のサイズが小さいため、内容は読み取れませんが、大まかな文字の並びは確認できます。謝罪文の部分をソースの画像から切り取った後、検証のために処理を施したのが下の画像です。以下これを「現地画像」と呼びます。

現地画像謝罪文
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030514-01322376-jijp-dom.view-001から引用)
(検証のため、切り取り・コントラスト調整・サイズ調整・画像変形を施してあります。)




○紙面画像

 13日に現地で公表された謝罪文は、翌14日の毎日新聞朝刊に掲載されました。この掲載された謝罪文の画像を、以下「紙面画像」と呼びます。
平成15年5月14日毎日新聞朝刊
(平成15年5月14日毎日新聞朝刊第10面より引用)

(大きいサイズの画像は
こちら。1.36MB)


○テキスト版

 謝罪文をテキストにしたものが、毎日新聞のサイト「Mainichi INTERACTIVE」で公開されていました。
※線の間がhttp://www.mainichi.co.jp/eye/zadankai/index10.htmlから引用した部分です。


五味宏基記者が書いた手紙の内容は次の通り。

 毎日新聞社のすべての方々へ

 国内外のすべてのマスコミの方々へ

 2003年5月5日

 この度は本当にご迷惑をおかけしました。思えば11週間に及ぶこのイラク戦争取材の最終日、1人のバカな記者の仕出かした行為によって、本当に大きな傷を皆さまの日頃の努力につけてしまいました。

 5月4日にアンマンの拘置所内で伊藤(芳明・東京本社編集)局次長の姿を見た時は涙が止まりませんでした。又、伊藤局次長から聞かされた写真部の方々の私の家族や両親に対する行動。これにも涙が出ました。一介の写真記者に対して余りあるこれらの行為。心から感謝しています。部長をはじめとする部員の方々に合わせる顔がありません。

 事件の成り行きはどのように伝わっているのか分かりません。しかし、一つ信じてもらいたいのは、決してこの爆発したものが、その可能性があると思って持ち出したものではない、ということ。100%使用済みの何かと思いバッグに入れていたのです。しかしながら私の持ち出したものが原因で死傷者が出たということはまぎれもない事実のようです。(今も信じられませんが)

 裁判でどのような結果が出るのかはわかりません。とり急ぎこれまでの不行届な行動をおわびしたく、そして感謝したく筆をとりました。

 5月5日、やっとノートとペンを渡され書くことを許可されました。

(略)

 また、多くの国内外のマスコミの方々、関係者の方々に多大なご迷惑をおかけしました。1人のバカな写真記者の仕出かした行為で、世界中で活躍する皆様に大きなご迷惑をおかけしたことと思います。

(略)

 繰り返しになりますが、そのような目的がなかったにせよ、私の持ち込んだものが死傷者を出した。この事実を正面から受けとめ、どうなるか分からないこの先の人生を生きて行きたい。そう思っています。被害に遭われた人たちにお会いし、おわびもしたいと思います。

(略)

 すみませんでした。五味宏基


14日付の朝刊に、謝罪文の内容として紹介された文章と同一のものです。以下これを「テキスト版」とします。



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2.怪しいポイント



2‐1.スペースの日付と本文の日付が一致しない

 「紙面画像」、又はテキスト版で、本文の日付を確認してみましょう。どちらも文頭にある日付は『2003/5/5』となっています。ところが、中央のスペースでは『2003/5/6』となっているので、2種類の日付が同じ手紙に混在しているという事になります。別の所から切り貼りしたのでしょうか?




2-2.部長の「部」?

 「紙面画像」13行目を見てください。[しています。]となっていて、その次の文字が半分隠されています。テキスト版と照らし合わせると、この隠された文字は『部長をはじめとする』の『部』の字であるはずです。ところが…


「部」にあたる文字
(平成15年5月14日毎日新聞朝刊第10面より引用)
(指摘のため赤で線を加えてあります)


この字が「部長」の「部」でない事は一目瞭然です。

※23日追記1:テレビ東京で公開された画像から、この部分は「武田部長」(毎日新聞写真部 部長)である事が分かりました。




2‐3.テキスト版で削除された部分

 「紙面画像」と「テキスト版」を比較すると、「紙面画像」から削除された部分がある事が分かります。7行目の文頭、[そして事が起こった後の素早い対応]という部分と、8行目の[伊藤局次長]の次に来る人名の2ヶ所です。なぜ削除されたのでしょうか?なんとなく想像はつきますが。





2-4.抹殺された2行

 この謝罪文には、行の途中で文が終わっているために、右側に空白のある行が3行あります。

 「紙面画像」の6行目、[努力につけてしまいました。]
 「紙面画像」の21行目、[(今も信じられませんが)]
 「紙面画像」の最終行、[書くことを許可されました。]

 この3行のおかげで、「現地画像」のどの行が、「紙面画像」のどの行と対応するかを検証できます。ここで最初の行から[努力につけてしまいました。]の行までの行数を、「現地画像」「紙面画像」それぞれ数えてみましょう。すると驚くべき事に、[〜努力につけてしまいました。]の行は、「紙面画像」では本文の4行目であるのに対し、「現地画像」では本文の6行目になっています。

文頭の2行比較
▲「紙面画像」の最初の段落
(平成15年5月14日毎日新聞朝刊第10面より引用)
(指摘のために赤で数字と線が加えられています。)


文頭の2行比較
▲「現地画像」の最初の段落
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030514-01322376-jijp-dom.view-001から引用)
(検証のため、切り取り・コントラスト調整・サイズ調整・画像変形を施してあります。)
(指摘のために赤で数字と線が加えられています。)





2‐5.[この度は〜]の前に改竄の跡

「紙面画像」の1行目、つまり文章の書き出しを見てください。[この度は〜]の前に5〜7文字分ほど空白があります。「紙面画像」だけを見ると、段落の最初だから字下げしたのかな?とも解釈できますが、「現地画像」を見てください。「現地画像」には空白がありません
空白の有無比較
▲「紙面画像」の最初の段落
(平成15年5月14日毎日新聞朝刊第10面より引用)
(指摘のために赤で線が加えられています)


空白の有無比較
▲「現地画像」の最初の段落
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030514-01322376-jijp-dom.view-001から引用)
(検証のため、切り取り・コントラスト調整・サイズ調整・画像変形を施してあります。)
(指摘のために赤で線が加えられています。)



※23日追記2:テレビ東京で公開された謝罪文の画像から、2-4、2-5の空白には「毎日新聞社社長 斎藤明様はじめ、幹部の方々(中略)製作局、その他毎日新聞社全ての方々へ。」と書いてある事が分かりました。

要するに、毎日新聞の関係者が、偉い順に実名で列挙されていたから、削除されていたというわけです。



2‐6.左に寄せられたタイトル

「現地画像」では右上にあったタイトルが、「紙面画像」では左に寄せられています。ただ単にレイアウトを調整するため?

タイトルの位置比較
▲「紙面画像」の上部
(平成15年5月14日毎日新聞朝刊第10面より引用)
(指摘のために赤で線が加えられています)


タイトルの位置比較
▲「現地画像」の最初の上部
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030514-01322376-jijp-dom.view-001から引用)
(検証のため、切り取り・コントラスト調整・サイズ調整・画像変形を施してあります。)
(指摘のために赤で線が加えられています。)



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3.まとめ

 以上の事より、改竄された五味記者の謝罪文が、「五味記者の手紙」の画像と称して、毎日新聞朝刊に掲載されたと考えられます

 あくまで推測ですが、五味記者の謝罪文に施された改竄は次の通りではないでしょうか。


■「現地画像」の最初の2行をタイトルで上書き?

 「現地画像」と「紙面画像」を比較した時の行数の違い(2‐4)及びタイトルの位置の違い(2‐6)より、最初の2行の上に、タイトルが貼り付けられたと推測する事ができます。


■[この度は]の前にあった部分を空白に?

 「現地画像」が小さいため、何が書いてあったのかは分かりませんが、少なくとも「紙面画像」のような空白が無い事は確認できます。冒頭に続く文の一部があったのでは無いでしょうか?


■別の所から取ってきた五味記者の署名を貼り付け?

 中央の不自然なスペースは、(2-2)を隠すために、別の手紙から切り取られて貼り付けられた、と考えられます。

 抹殺したい部分が文頭ではなく、中途半端な位置にあったために、単に空白にするわけにもいかなかったからではないでしょうか?



何が隠蔽されたのか

 これらの処理で削除された部分には何が書いてあったのでしょうか。私達にそれを知る術はありませんが、毎日新聞がどんな部分を削除するのかを示すヒントはあります。

 2‐3の、「紙面画像」から「テキスト版」にする過程で抹殺された2つの部分に注目して下さい。これなら一般読者でも、削除前後の正確な文面を知る事が出来ます。つまり、毎日新聞が文字にするのをためらった部分に、どのような傾向があるのかを見る事ができるという訳です。

 1つ目は[そして事が起こった後の素早い助け。]というくだりです。この部分からは、会社が五味記者のためにあちこちで素早い対応(暗躍?)している姿が連想されます。記者個人の責任とする会社の姿勢と矛盾する、という配慮が働いたのかもしれません。

 2つ目は[伊藤次局長]の次に来る人名です。2‐3の通り、隠されない人名と、なぜか隠される人名があります。会社の方針として、今回の事件処理にあたるのは伊藤氏なので、それ以外の人名は出したくないという事でしょうか。こうなってくると2‐2で触れた部分も本当は『部長をはじめとする』ではなく「●●部長をはじめとする」というように、人名が隠されているのではないかと考えられます。

 これらの事から、最初の2行も、同様の配慮が働いたために抹殺されてしまった、と考えるのが自然です。



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4.雑文

 毎日新聞は、「加工をしていない画像とは一言も書いていないじゃないか。」という屁理屈で誤魔化すつもりなのでしょうか。普通のいたいけな読者相手に、このような隠蔽行為をする人たちが「開かれた新聞」を自称しているというのは、もはやコントです。

 日頃から、他者には、「透明性を」「情報公開を」と言っているのに、いざ自分達の事となると隠蔽工作をする。こんな連中を誰が信用するでしょうか?

 今回の件に限らず、マスコミのお粗末な不祥事が続いていますし、これからもまだまだ続くでしょう。マスコミ関係者には一般人にはない様々な権限が与えられます。もちろんこれは、彼らが、「国民の知る権利」の擁護者である、という前提つきの話です。しかし、毎日新聞に限らず、情けない自称擁護者の姿を見ると、とてつもない不安や苛立ちにかられます。彼らは「国民の知る権利」を便利な呪文ぐらいにしか思っていない、そういう風にしか見えません。

 このような不安がマスコミ不信へとつながり、彼ら自身の価値をおとしめていると、マスコミ人たちが気付くのはいつになるのでしょう?残念ながら、信頼を失い、購読者がいなくなり、スポンサーからもそっぽを向かれるその日まで気付かないかもしれません。



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※元ネタは2ちゃんねるの関連スレッドです。
※2重鍵括弧『』に挟まれた部分はhttp://www.mainichi.co.jp/eye/zadankai/index10.htmlからの引用です。
※ブラケット[]に挟まれた部分は平成15年5月14日付けの毎日新聞朝刊第10面の謝罪文の画像からの引用です。
※引用された画像・文章の著作権は引用元にあります。
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※5/23更新:追記。校正。駄文をカット。

苦情、誤りの指摘、その他はこちらまで
by 生暖かい目でマスコミを見守る人

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